六 子は親の心を実演する名優である ——子女名優——
コロナの影響で学校が休みになって初日
奥さんが時間割的なものを居間にはりだしてくれたおかげで
計画的な一日をすごすことができたようです
母ちゃんありがとう
明日には現在担任の先生が宿題をもってきてくれるそうなので
親にとっては子供にやることができるので
ありがたいです
先生たちも前例のないことなので
大変かと思います
そして一年間ありがとうございました
さーて今日の倫理はー??(サザエさん風)
六 子は親の心を実演する名優である ——子女名優——
について解説というか本文書写をやっていきます
冒頭部分
「子供は親そのままである。顔形から、身ぶりから、言語の言いぶりから、くせに到るまで・・・・・。
どんな上手な彫刻家でも、これほどうまく似通った肖像を製作することすることは出来ない・・・・と思われているほどよく似ている。」
ここまではだれでも知っている。けれども、親子はまだまだ思いも及ばぬところまで、同じであることには気がつかぬ。
生まれて間もない子供でも、母親が忙しい時には心が落ちつかず、両親に心配事があるとよく眠らぬ。大きくなるにつれて、両親がその年頃にした通りの事を繰り返す。又いましている事を行い、心に思っている事でさえ、そのまま親の身代わりに実演する。」
「こうしたことは、これまで心理学者も教育学者も全く知らなかった。そのためにどれほど子供に無理を言い、その個性を摘み取り、希望の芽生えを焼き枯らしたか知れぬ。子供の体質も、性質も、ことごとく両親にこれをうけ、くせも、日々の行いも、十二三までは、全部両親の心行ないの反映である(時によると、祖父母や、学校の先生や、その外の人達の影響もあるが)。だから子供が手に負えぬ、悪くて困るという時、その原因はことごとく両親にあると知って、自分を改め、夫婦が明朗愛和に帰る時、子供たちには指一本ふれず、一言も言わなくとも、りっぱに直ってしまう。風がたてば、さわさわと音をたてて騒いでいた竹林が、風の止んだそのしゅん間、すっかり静まってしまうように。」
「子供自身にあらわれた病気でさえも、例外なく、親の生活の不自然さが反映したまでである。これを知ったら、世の人々は、どれほど驚くことであろう。又どれほど安心することであろう。こうした事が、うそかまことか、それは人に聞くまでもない。子を持つ世の親たちは、自分自分のこれまでの生活と、子供たちの性質なり、することなりを、静かに観察すれば、はっきりすることである。
親たちは上べを飾り、人前をつくって上品に暮らしていても、子供たちは堂々と、つつみかくしなく、親の心を実演する。家は、その小さな名優の舞台である。」